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「8年間バイトすらいない?」キャリアの〝空白〟指摘された無職主婦
2023/01/09
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パートナーの海外転勤を機に手放した正社員の職。
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現在49歳の女性は、専業主婦や、非正規雇用で働いた期間を経て、14年かけて再び正社員としての肩書を手にした。
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その間、「好きで仕事をセーブしているんでしょ」と言われたこともあるが、「そんな簡単なことじゃない」と言う。
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大卒後に正社員として働き、30代になったころに夫の海外転勤が決まった。
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結婚直後だったこともあり、夫と暮らすために仕事を辞め、専業主婦に転身。
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海外生活はアジアや北米で、およそ8年に渡り、その間に2人の子どもを出産した。
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それらを経験したあと、再就職活動は帰国後に始めたが、結果は辛辣だった。
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海外で暮らす前の正社員経験は10年近くであり、帰国直後のTOEICは800点ほど。
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また、慣れない海外生活に苦労しながら子どもを育て、現地の学校運営補助にボランティアで携わるなど、貴重な経験もしたため、今でも現地の生活体験にら後悔していない。
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ただ履歴書の職歴は、8年前の離職を最後に空白だった。
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「8年間アルバイトもしていないんですか?」
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ある大手派遣会社で派遣登録しようと申し込んだが、自分よりも若い女性の担当者にそう言われ、「紹介できる仕事はありません」と断られた。
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その結果「キャリアはあっさりゼロになりました」
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子どもは保育園に入れず、地域の一時預かりサービスを使いながら、調査会社で結果をデータ入力するアルバイトから始めた。
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かつての正社員で働いた仕事の経験はあまり生かすことはできなかった。
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それと同時に、正社員の求人も探した。
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しかし、土日祝日が休みで、子どものお迎えに間に合うように定時で帰れることを条件にしていると、見つかるはずもなかった。
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数カ月後、契約社員の別の仕事に転じたが、その1年後に再び夫の仕事の都合で辞めざるを得なかった。
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その事 後後、生活が落ち着いてから、再び事務作業のアルバイトに就いた。
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夫の仕事は以前から忙しく、子どもが起きている時間に帰ることはほとんどなかったため、平日の家事や育児は自身で担わなければならない。
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また、家事代行サービスは自らの時給を上回るため、手が出しにくかった。
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「自分の『アクセル』は、できる時に踏むしかない。当時は、私が調整弁でいようと考えていました」
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新しい環境に移ることを前向きに考えたり、家族が離ればなれで暮らすことに抵抗があったりした一方、「自分軸ではない仕事選びで、リセット感は強かった」そうだ。
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自分がいずれ職を変えることを織り込んで、非正規雇用で働く日々が続いた。
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しかし、自身が経験してきた過去の職場は、「24時間戦える人」を中心に設計されていた。
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家事や育児を誰かに丸投げできる環境でない限り、「女性活躍」や「女性登用」と聞いても、ケアワークを抱える人たちが「私には無理」と思うのは身にしみて理解できていた。
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いったん離職してブランクがあり、仕事へ復帰しようと考える人にとっては、なおさら厳しい世界なのだ。
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