ガソリン車廃止の流れと空前の旧車ブーム

2022/01/13

《世界は脱炭素社会へ》

2021年1月18日の第240回国会の施政方針演説にて、菅義偉首相は2035年までに新車販売で電動車100%を実現することを表明した。
    これは他国の発表と比べても謙遜ないものと言える。


    英国:ガソリン車とディーゼル車の新車販売を2030年までに禁止
    フランス:2040年まで化石燃料車の販売を禁止
    中国:2035年をめどに新車販売を環境対応車(EVやハイブリッド車など)のみとする
    米国:カリフォルニア州 2035年までに州内での新車販売の全てを排気ガスを出さない「ゼロエミッション車」にする
    カナダ:2035年までにガソリン車やディーゼル車といった内燃エンジンを搭載する新車の販売を禁止


    政府が実質的なガソリン車禁止の方針を固めた背景には、『パリ協定』『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』が深く関係しており、パリ協定では、長期的な努力目標に「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つ(2℃目標)とともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(1.5℃目標)」を掲げ、この1.5℃目標の達成に向けては、世界が2050年までに脱炭素化しなければならないとされている。
    それを実現すべく、2020年12月に『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』が制定された。
    しかし現状、国内でのガソリン&ディーゼル車の新車販売台数は61.65%と半数以上を占めている。
    国内時当社販売メーカーは今後大きな舵取りを必要とされるだろう。


《空前の旧車ブーム》
    また、中古車販売では四輪車、二輪車共に空前の旧車ブームが起きている。
    例えば、
    日産 スカイライン(ハコスカ) 800〜2000万円代(新車価格150万円〜)
    日産 510ブルーバード 400〜6000万円代(新車価格56万円〜)
    Kawasaki Z750RS 500〜1500万円代(新車価格41.8万円〜)
    Kawasaki Z750FX 250〜1200万円代(新車価格53.5万円〜)
    と、一例を挙げただけでも人気車種になると新車価格を大きく上回る金額となっている。
    一部の層ではあるが、このことから今後もガソリン車を望む声は無くなることは無いと予想される。
    EV車の充電スポットもまだまだ少なく、全国のガソリンスタンドの業務変更等まだまだ課題は山積みだ。
    今後の動向に注目したい。

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