卒業後に一通の手紙が。寄付金?家計困難に。

2023/05/15

    受験を終えて、4月から新しい学校に通う子どもは多いであろう。
    しかし、私立の場合は授業料も高く、経済的負担が大きいのが悩みの一つである。
    それでも、子どもが希望する学校ならば頑張ろうと思えるもの。
    一通りの出費が終わると、思わずホッとしてしまう親御さんも多いのではないか。
     
      ところが、私立校に無事入学を終えたあとには寄付金制度を導入している学校が多く存在しており、頭を悩ましている親御さんも多い。
      「やっと入学金を払い終えた」と油断したタイミングで「寄付金のお願い」という連絡が来る場合もあり、任意だと言われても…どうしようか迷ってしまうのだ。
       
        U子さん(東京都在住、40代、執筆業)の息子は、4月から私立中学に通うことになっていた。
        私立中学は入学金や施設費、授業料などが高額であり、出費の連続だ。
        すべての準備が終わり、U子さんがホッとしたのもつかの間。
        中学校から「寄付金のお願い」という手紙が配られたのだ。
         
          「寄付金?なにこれ!」と、U子さんは思わず声を出して驚いてしまう。
          恐る恐る手紙を読むと、寄付はあくまで任意であることと、一口20万円という金額が書かれていた。
          U子さんはその手紙を読みながら大混乱。
          自分も夫も公立出身なので、寄付金についてよく知らない。
          「任意なら払わなくていいのかな…。でも払わないのは非常識なのかな…」と、U子さんは悩んでしまったのだ。
           
            U子さんは子どもが中学受験のために通っていた塾のママ友K美さんに連絡することに。通っている中学は違うが、K美さんの子どもも私立で、しかも上の子どもはすでに私立中学卒業済みであることが心強かった。
            事情を説明すると、K美さんは「学校によってはほとんどの人が寄付金を払ってるから、1年目は払っておいたほうがいいんじゃない」とアドバイス。
            「寄付金」という名目上、あくまでも任意となる。
            しかし、私立中学によって寄付金を納入する保護者の割合はかなり違ってくるのが問題だ。歴史が深く保護者の平均年収が高い私立中学では、寄付金を支払うのが当たり前の場合も。そのため、寄付金を払っていないことが周囲にバレると裏で噂されるリスクも伴わなくてはいけない。
            K美さんの話を聞いたU子さんは「金持ち世帯が多いんだね…」と思わずため息をつき、私立中学の必要経費を支払うだけでもかなりの負担。
             
              そこで、K美さんは「寄付金は税金控除対象になる場合もあるよ」とアドバイスをもらえた。一定の条件を満たしていれば、学校への寄付金が控除対象になることを知ったU子さんは、K美さんに相談して少し冷静になることができた。
              このような事態は、子どものイジメにも繋がることがあるため、簡単に「支払えない」という選択をできないのが悩みのタネである。
              焦らずに子どもが通う私立中学の寄付金について、きちんと調べながらアドバイスを周囲にもらうことで、決断することがおすすめだ。

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