6月でIEサポートの終了、時代背景とは

2022/07/09

    米Microsoftが提供するWebブラウザ「Internet Explorer」(IE)が残り1週間でサポートを終了するようだ。
    6月16日(日本時間)に、サポートが終了するソフトウェアは「Internet Explorer 11 デスクトップアプリケーション(SAC)」「Windows 10 デスクトップ SKU(20H2 以降)」「Windows 10 IoT(20H2 以降)」の3つ。
     
      サポート終了以降、IEを起動しようとしても使えることはなく、後継Webブラウザである「Microsoft Edge」が立ち上がる仕様に変っていくそうだ。
      そのため、IEのみで動作するコンテンツの利用者や提供者は、他ブラウザへの移行やコンテンツの改修などへの対応が必要になる。
       
        また、情報処理推進機構(IPA)では、「IEコンテンツの利用者」(一般ユーザー、組織の従業員)と「IEコンテンツの提供者」(組織の情報システム担当部門、Webサービス事業者)の2種類の方に、それぞれに以下の対応を求めている。
        閲覧には「IEモード」、自社組織や顧客向けサイトの仕様確認も忘れないこと。
         
          IEコンテンツをサポートが終了した際に利用していく場合、Edgeの「IEモード」を使うことでコンテンツを閲覧できるようになる。
           
            また、IEモードを起動するためには、
            Edgeのアドレスバーに「edge://settings/defaultbrowser」と入力。
            その後、「Internet Explorerモードでサイトの再読み込みを許可」を許可するとこでEdgeを再起動することで利用できるようになるのだ。
             
               Microsoftは、IEモードのサポートは2029年までは続けると発表しており、同社からサポート終了日の1年前には告知する予定だ。
               
                しかし、なぜIEの起動ができなくなるのか。 
                 
                   なぜ、サポート終了後にはIEの起動ができなくなるのか。
                  このようになる事態にトレンドマイクロは、Windows XPを例に挙げた。
                  「(サポートが終了したサービスでも)影響があまりにも大きいと緊急のアップデートを行わざるを得ないという過去の経験を基にした方針」と指摘している。
                   
                    一般的には、セキュリティパッチなどを提供は、サポート終了後する必要はない。
                    しかし、脆弱性を突かれたPCが攻撃に使われた場合、その被害は大きくなると予想される。
                    そのため「『ユーザーのセキュリティを守る』というより、『そのOSを利用された攻撃の被害を最小限に食い止める』ためにパッチを公開した」とトレンドマイクロは説明している。
                     
                       IEの場合も同様のケースが起こることが想定されており、対応に必要なリソースを考えた結果、「『代替ツールへの強制切り替え』という手法に至ったと考えられる」(トレンドマイクロ)と推測しているのだ。

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