改正道交法で電動キックボードはどうなる? 最高時速20km/hの速さ

2022/06/03

    2022年4月19日に衆議院で「電動キックボード」を巡る道路交通法の改正案が可決されました。
    改正後の道路交通法の内容は、「16歳以上が乗車可」「免許は不要」「ヘルメットは任意」「車道における最高速度は20km/h」となる見込みです。
     
      この道路交通法の改正案を受けて、電動キックボードのシェアリングサービスにおいて先駆的な役割を果たしてきたLuupは、「利用者に正しい交通ルールの徹底」「安全な走行方法の周知」を図っていく考えです。
       
        また、利用者の声が反映された改正道路交通法施行後の電動キックボードの扱いは、以下の通りです。
         
        • ・最高速度が20km/h以下等
        • ・一定要件を満たす電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」
        • ・16歳以上であれば、免許不要で乗車が可能
        • ・ヘルメットの着用は任意
        • ・車道に加え、普通自転車専用通行帯、自転車道の走行が可能
           
            Luupが開催したメディア向けの説明会・試乗会では、「Luupは利用者アンケートで寄せられた要望を政府に提出し、法律に反映されたもの、されなかったものがあります」と、Luup 代表取締役社長兼CEOの岡井大輝氏は説明しています。
             
              これまで電動キックボードは、車道における最高速度が15km/hと決められていました。しかし、車道を走るとなると遅いスピードのため、渡れると思っていた信号がギリギリになるなど、かえって危険なケースが問題視されていたのです。
               
                そこで改正後は、最高速度が20km/hまで引き上げられました。
                このスピードは、電動アシスト自転車でのアシストの上限が24km/hと定めらているので
                かなり早くなったと推測されています。
                 
                  基本的には、「車道」「自転車レーン」に限られた電動キックボードですが、路上駐車がひどい場所や、交通量の激しい車道に差しかかった場合は、これを避ける意味合いで低速モードの6km/hで歩道を走れるように改正されています。
                   
                    しかし、この例外的な措置に対して、岡井氏は「歩道をメインに走っても良い、という誤解が広がらないように周知を徹底していきます」と説明しています。
                    道路交通法の改正後の電動キックボードは「識別点滅灯火」の設置が義務付けられます。
                    この装置は、「その機体が何km/hで走っているか」を一目でわるようにする装置です。
                    この装置は、電子制御でライトの色を変えなくてはならず、既存の機体には外付けできません。
                    そのため岡井氏は「弊社の機体も含めて、いま国内市場に出回っているすべての電動キックボードが、道交法の改正後には使えなくなります」と指摘しています。
                     
                      また、岡井氏が懸念しているのは、道路交通法の改正で電動キックボードのルールが変わることによって、利用者、一般ドライバー、歩行者に戸惑いが広がることです。 そのため、Luupでは「警察と連携し『安全講習会』を開き、最新の交通ルールを載せたテストを受けることによって、乗車できるようにしていく」と、これからの電動キックボードのルールの重要性を発信しています。
                       
                        しかし、現在では「バレなければ良いだろう」という気持ちで危険な運転を行う悪質な利用者も一定数いるため、Luupは「悪質な利用者のアカウントは永久凍結するなどの措置をとっています」と発言しました。

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