東京都は「東京文化戦略2030(案)」を公開。『ネットワークの強化』『アートハブの構築』などを戦略に。

2022/02/28

東京都は、2030年までに「東京文化戦略2030（案）」を取りまとめた。

「東京文化戦略2030（案）」とは、2015年〜2025年の「東京文化ビジョン」に変わる文化政策で、2022年〜30年までの長期計画政策である。

公表自体は、2022年3月を予定している。

「東京文化戦略2030（案）」の主な方向性は以下の4つ。

①都内各所で実施している「まちなかアート」や「オンライン」など新たな手法を用いることで、誰もが気軽に芸術文化を楽しめる取組を強化する。

②新技術の活用によって、都民が自ら「創造・発信」していく仕組みを作成。また、コロナ禍で生まれた新たな楽しみ方の拡大。

③ 国内外のアートのハブとなる芸術文化の拠点を形成。また、ネットワークを構築。

④コロナ禍の影響を考え、アーティストや芸術文化団体等が継続的に活動できる仕組みの構築。

戦略としては以下の4つが掲げられている。

①芸術文化に身近に触れられる環境を整え、人々の幸せに寄り添うことで人々のウェルビーイングの実現に貢献していく。

②芸術文化の力で、人々に「喜び、感動、新たな価値」の発見をもたらすことで人々をインスパイアしていく。

③国内外のアートシーンの中心として、世界を魅了する創造性を生み出していくことで芸術文化のハブ機能を強化していく。

④アーティストや芸術文化団体等が継続的に活動できる仕組化をすることで、持続性のある芸術文化エコシステムを構築。

４つの戦略には、「推進プロジェクト」が設定されている。例えば、戦略2の「芸術文化の力で、人々に「喜び、感動、新たな価値」の発見をもたらすことで人々をインスパイアしていく。」の場合。

・都の収蔵品デジタルデータの全面公開
・3Dデータ・高精細画像公開
・江戸博バーチャル・ミュージアム（仮称）の開設

上記の３つのような取り組みを掲げている。

また、戦略3の「国内外のアートシーンの中心として、世界を魅了する創造性を生み出していくことで芸術文化のハブ機能を強化していく。」の場合。

・芸術文化の交流発信拠点となる「TOKYO アート・ハブ」の構築
・東京都現代美術館と海外美術館とのネットワーク強化
・ネットワーク強化後の海外での企画展の実施

上記の３つなどが盛り込まれており、日本における芸術拠点としての東京のプレゼンスを向上させることを目指している。

さらに、コロナ禍において文化芸術従事者が経済的な影響が大きい。そのことから、戦略4の「アーティストや芸術文化団体等が継続的に活動できる仕組化をすることで、持続性のある芸術文化エコシステムを構築。」の場合。

・段階に応じた助成事業などを通じた育成支援
・遊休施設等を創作場所としてアーティストに低廉な価格で貸与
・アーティストの活動状況・ニーズをタイムリーに把握するための意見交換プ

ラットフォームの構築などが案として記載されている。

「東京文化戦略2030（案）」は、文化行政の方向性や重点的に取り組むことをまとめた内容となっており、３月４日までに都民からのパブリックコメントを募っている最中である。

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