ウクライナ軍によるドローン実験を非難。

2023/05/01

    ウクライナは6日、ロシアが東部バフムートでの戦闘で白リン弾を使ったと非難している。
     
      ウクライナ軍が公表したドローン映像には、白いリンとみられるものがバフムートに降り注ぎ、街が燃える様子が映し出されているのだ。
       
        基本的に白リンを使った兵器は禁止されていないが、民間人のいる場所での使用は戦争犯罪に当たると規定されている。
         
          その理由として、白リン弾の火は燃え広がりやすく消火が非常に難しいほか、ロシアは以前にも白リン弾の使用で非難されているためだ。
           
            ロシアは昨年後半からバフムート占領を試みているが、同市の戦略的価値は疑問視されており、西側当局はバフムートでの戦闘でロシア兵数千人が死んでいるとみている。
             
              ウクライナ国防省は、この事態をツイッターで、今回の攻撃は「焼夷(しょうい)弾を使った、バフムートの非占領地域を狙ったもの」だと説明した。
               
                この攻撃がいつ行われたのかは明らかになっていないが、ウクライナが公表した哨戒ドローンで撮影されたとみられる映像には、高層ビルが炎に包まれる様子が映っているのは明らかだ。
                 
                  また、ソーシャルメディアに投稿された他の映像では、地面に火が燃え広がり、白い雲が夜空を照らしている。
                   
                    今回の事態にBBCの分析では、ウクライナ国防省が投稿した映像はバフムートの市街地の西側で小児病院に近い場所と特定した。
                    ただ今回の分析では、攻撃に何らかの焼夷弾が使われたことは確定したものの、リンが使用されたかは特定できなかった。
                     
                      この言及についてロシア政府は、公に白リン使用を認めたことはない。
                      ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は昨年、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がこの件に言及した際、「ロシアは国際条約に違反したことはない」と述べているのが証拠だ。
                       
                        白リンは蝋(ろう)のような化学物質で、燃焼温度は800度で酸素に触れることで発火し、明るい煙を発生させる。
                        さらに、粘度が非常に強く、はがすのが難しいだけでなく、包帯を解くと再発火することもある。
                         
                          ロシアは、焼夷弾の使用を禁止している「特定通常兵器使用禁止制限条約」に署名している。
                           
                            HRWによると、白リンはアメリカ軍によるシリアおよびイラクでの過激派組織「イスラム国」との戦闘を含め、「ここ15年間、繰り返し使われている」と発言している。
                             
                              一部の専門家からは、民間人のいる地域で白リン弾を焼夷弾として使うことが、違法なことに変わりはないとの意見も出ており、バフムートの侵攻前の人口は8万人だったが現在では民間人はほとんど残っていない。

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