WBC侍ジャパンが、14年ぶり3度目の世界一

2023/03/01

ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は、前回大会優勝国のアメリカを3－2で下した侍ジャパンが、14年ぶり3度目の世界一を果たした。

今月22日に行われたWBC決勝戦の最終回では、日本が誇る“二刀流”大谷翔平がDHを解除してマウンドに上がった。

大谷は先頭打者に四球を与えるも、続く打者を併殺打に打ち取り、世界一奪回まで残りアウト1つにした、

この場面で迎えるのはエンゼルス同僚のマイク・トラウト。

マイク・トラウトは粘りを見せたが、最後は大谷が外角にスライダーを投げて三振を奪い、”胴上げ投手”となった。

そして、決勝戦の最終回にスーパースター同士の「夢の対決」が実現した。

野球界に残る象徴的なシーンを見て、あることを疑問に思った投手が存在した。

それは決勝戦でアメリカ代表の先発マウンドに立った、メリル・ケリー（ダイヤモンドバックス）だ。

現地ポッドキャスト『PHNX　Diamondbacks』は、ケリーにインタビューを行った際に、こんな疑問を持ち合わせた。

ケリーは「大谷vsトラウト」の対決をベンチから見て「ピッチクロック違反で試合が終わっていたらどうなっていたのだろうか」と疑問を持ったのだ。

「ピッチクロック」とは、メジャーリーグで今季から試合時間の短縮を目的として導入された新ルールだ。

投手はボールを受け取ってから、ランナーがいない場合には15秒、ランナーがいる場合には20秒以内に投球動作に入らなければならない。

これに違反した場合は自動的に1ボールが追加される仕様だ。

このルールはWBCでは採用されていなかった新ルールだが、もし採用されていた場合は世紀の名勝負の全6球が新規定の違反になっていたであろう。

同メディアは「あのような状況で、決勝戦が自動ストライクや自動ボールで終わってしまったら、本当に残念」としており、「トラウトが8秒以内にボックス内に収まらずにゲームを終了した場合、多くの人がそれに憤慨しただろう」とケリーが語ったことを伝えている。

また、日本時間27日に行われたエンゼルスとドジャースのオープン戦では、MLB通算197勝を誇る左腕クレイトン・カーショーが投球した。

そのために「ピッチクロック」のルールが適用されるなど、一流のプレーヤーも新ルールに苦戦している。

WBCでも「ピッチクロック」が導入されていたら、「夢の対決」が途中で終わっていたかもしれない。

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